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あつた人#13


Profile

名古屋市立宮中学校の生徒たち
熱田区では、身近な地域への興味・関心を深め、他の地域にはない熱田の魅力を伝える“あつた人(びと)”の育成に力を注いでいます。
名古屋市立宮中学校(ホームページ)

「あつた人」を目指す“宮中”の2年生

宮中学校では、熱田の文化や歴史、自然・環境を調べ、それを発信する活動を通して「あつた人」へ成長することを目指しています。2年生が「総合的学習の時間」と社会科を利用して取り組んだのが、「堀川の魅力を発信しよう!」(1学期)、「熱田の産業の魅力を発信しよう!」(2学期)をテーマにした2つの探究活動です。堀川を調べようと考えたのは、2年生の社会科で江戸時代を学ぶことも理由の一つ。学校の正門前を流れる堀川の歴史を辿っていくと、名古屋城、徳川家康といった江戸時代が見えてきます。また、熱田区には、日本中から参拝者の絶えない熱田神宮があり、古くから門前町や宿場町として栄えたまちです。そのため老舗と言われる店舗や歴史のある企業も多数あることから、産業をテーマに調べることで生徒がまだ気づいていない熱田の魅力を知ることができます。

中学生の活動で地域が元気づく

活動は1学期、2学期ともに、生徒一人ひとりがアプローチ法を設定し、自ら考え探求する「プロジェクト型学習」を取り入れて実践しています。「堀川」では特に歴史や環境についての調査・探究を深め、名古屋城の築城後、わずか1年で作られた人工河川であることや、川が汚れた原因を調べ、きれいな川を取り戻すという思いにつなげていきます。また、「産業」では熱田に拠点を持つ企業やお店を調べ、直接、企業などに出向いてインタビューを実施。その情報をもとにホームページやポスター・パンフレット、動画などを制作したほか、商品開発にも挑戦するなど、どうすれば地元産業が活性化するかを真剣に考えて取り組んでいます。
制作したパンフレットやホームページでアンケートを募ってみると、熱田だけでなく区外の人からも非常に好意的なコメントをたくさんいただきました。中には「ぜひ、記事にしてやってほしい」と地域の人が新聞社に電話をかけてくださったことも。生徒が一生懸命に活動している姿が多くの人の心に響いたようです。

想いを行動に移せる「あつた人」になりたい

この活動の区切りに、生徒たちが意見を出し合う機会を設けています。「熱田神宮や有名な老舗店だけではなく、普段何気なく歩いているところに人気のスポットがあることなど、今まで気付かなかった熱田の魅力を発見できるようになった」「熱田の魅力を発信したことで、熱田に興味を持ってもらうきっかけになれば嬉しい」という意見や感想のほか、「若者向けの施設やお店が増えるといいな」「ゴミを捨てにくい、きれいなまちにしなければ」「熱田以外の人に、もっと熱田の良さを知ってもらいたい」といった地域の課題を話題にする意見も。こうした話し合いで生徒たちが一番共感した発言は「地域への想いを行動に移せるように、これからも『あつた人』として何ができるかを考えていきたい」というもの。これは生徒自身が「あつた人」への成長を実感したことの証でもあったと思います。

学校からのメッセージ
中学生の視点を社会に役立てる取り組みへ

本校では、生徒が地域の一員として地域のまちづくりに関わりを持てるような機会を作りたいと考えています。中学生ならではの視点や、大人の常識にとらわれない自由な発想がまちづくりの一助になることを期待するとともに、生徒にとっては、こうした体験がまちづくりに主体的に関わるきっかけになればと願っています。