商学部
- -先生は大須商店街の研究をされていたとか?
濵 : 大学院時代からずっと研究してます。いま商店街って軒並みダメなんですけど、大須商店街ってすごいですよね。しかも一回落ちてから復活したという経験が珍しくて、わざわざ大阪の大学院から通ってました。大須って来るたびに変わってるんですよね。その新陳代謝がすごいんです。
- -研究の結果、どんなことが分かりました?
濵 : 商店街って一つ一つのお店が経営主体であって、まとまって動くっていうのはすごく難しい。それをまとめた論理っていうのが大須はすごかったんです。それ以来商店街っていうのは組織として捉えなあかんということが分かりまして。そこからもっと根本的に調べていこうということで、最近は歴史の方に入っていってます。

- -研究をしていて楽しいことは?
濵 : 「なるほど~!」と思う発見ですよね。現場はすごいんですよ。本で事例を読んだりして現場に行きますよね。で実際の話を聞くと、そんな簡単じゃないんですよ。具体的にはなかなか言えないんですけど、そういう現場にしかないような分厚いものをうまく論理化できたときが、すごく面白いですね。
- -先生の研究モットーは?
濵 : 教えてもらいに行く、という姿勢ですね。偉いのは実際に活動してる人なわけで、僕らの仕事はその人たちの頑張りを整理して「こうだったから頑張れた。だから次も頑張りましょう」と希望を与える理屈を考えだすこと。ダメ出しするのは簡単なんです。「じゃあどうせえ」っていうのが大切。それが僕らみたいな、モノを生み出せへん人間の社会的使命かなぁと考えています。

- -先生の授業ではどんなことを教えているんですか?
濵 : 流通システム、商業史、あと社会事情という授業を持っています。授業ではキーワードを一つ設定してまして、それは「当たり前を疑え」ということ。これが勉強することの面白さやと思ってまして。1回目の授業では必ずなぜ「商業」が存在するのか?っていう話から始めるようにしてます。
- -根本的なところから話をするんですね。
濵 : 商業って、メーカーとかの生産者が作ったモノに自分たちのマージン(儲け)を足して売っているんですよね。だから同じもんやのに価格だけ上がってるんですよ。同じモノやったら、普通に考えたら安い方を買いますよね。でも僕ら店を使うんですよ。なんでやと思います?こう考えると商業は必要ないという話が出てくるんですが、まずはそこから話せんとダメなんです。それが商業論ですね。

- -ちなみになぜ商業は存在してるんでしょう?
濵 : 仮に目玉焼き作るにしても、卵必要ですよね。フライパン必要ですよね。油も必要ですよね。普段苦労もなく手に入れてるこれらを、自分ひとりで手に入れよう思ったら、絶望的な苦労が伴うんです。僕らはものすごく難しい生活を送ってるんやけども、それが苦もなく出来てるのはまさに商業があるからなんです。
- -この勉強はどんな人が向いていると思いますか?
濵 : ちょっとした変化にも興味を持てる人。なんでやろ?と考えられる人ですね。人間てさっさと答えを出す方が楽なんですよね。でも「当たり前を疑え」っていうのは、非常にめんどくさい。そういうことができる、努力のしんどさを分かってる人ですね。ただ日常生活でやると人間関係は悪くなるかもしれない(笑)。でも研究っていうのはそういうもんです。

PROFILE濵 満久 商学科
高校までは水泳一筋で勉強とは無縁の生活。そこから努力を続け、今年からは准教授に。
そんな自身の経験から「みんなはすごい可能性を持っている」というモットーを持つ熱血漢。



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