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イベント

ボーダレス化する世界と日本の宗教文化
國學院大學名誉教授 井上順孝先生 講演会
2019年12月01日(日) 15時00分~16時30分

【会場】メアリーホール(定員200名先着順)

【プログラム】
14:30 開場
15:00 講演
16:30 終了
17:00 研究会(201教室)

20世紀末からグローバル化と情報化は加速度的に進行し、日本の宗教文化もさまざまな面で変容が観察されている。日常生活に溶け込んだ宗教習俗で見ると、ハロウィンやカーニバルが年中行事に組み込まれるようになった。宗教ごとに見ると、近代化の中で広がったキリスト教会は4,000以上あるが、最近ではモスクが増え、数十か所にのぼる。日本に住む外国人の多様化とともに、ジャイナ教や上座仏教の寺院、その他これまで日本では見られなかったような宗教施設も増えている。他方で、日本の宗教や宗教文化も国外に広がっている。禅センターが欧米各地に設置され、すでに500以上に達する。一部の新宗教では、数十万人あるいは百万人を超える外国人信者が国外に存在する。日本のアニメを通して、日本の神々や妖怪のイメージ、あるいは霊魂観といったものが、世界の人びとにこれまでになく広く知られるようになるといった現象もみられる。こうした現象は、宗教的な問題に関する新しいフレームの形成を我々にもたらす可能性があるが、その多様性に対する柔軟な視点を養うことが、これまでになく重要な課題になってきている。

井上 順孝
1948年生。國學院大學名誉教授。博士(宗教学)。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。國學院大學教授、同大學研究開発推進機構長、(公財)国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター長を歴任。専門は宗教社会学。近現代の宗教運動の比較研究、宗教文化教育の研究のほか、グローバル化や情報化が宗教に与える影響、最近は認知宗教学にも関心を広げている。編著書に『世界の宗教は人間に何を禁じてきたか』(KAWADE夢文庫、2016年)、『宗教社会学を学ぶ人のために』(世界思想社、2016年)がある。

【主催】名古屋学院大学「宗教と民族の対立・交流の現代歴史学的研究」会