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減災福祉まちづくりプロジェクト

2018年度 活動報告



2018年度秋学期『減災福祉まちづくり演習』総括

今学期の『減災福祉まちづくり演習』では、特に熱田区旗屋学区での減災福祉まちづくりの推進に向け、様々な学びや体験をとおして、学生目線で考え、課題を整理し、提案までを行うことをテーマとしました。
授業では、まず名古屋市港防災センターでの地震・台風・煙体験、防災ゲームを通して災害についての基礎的理解を深め、熱田区役所の防災担当の方による講義、旗屋学区のまちあるきを通して、熱田区及び旗屋学区の災害リスクについて学習しました。
その上で12月2日、指定避難所である旗屋小学校で開催された避難所運営訓練に参加しました。避難所運営訓練では、避難スペース、防災倉庫などを見学させていただいたほか、リアルHUGにも参加させていただき、行政や地域の方々と交流する中で、多くの課題が浮かび上がってきました。
最後はこれまでの学習の集大成として、旗屋学区自主防災グループ委員長様、熱田区役所様、あつた防災ボランティアネットワーク様、災害ボランティアコーディネーターなごや様をお招きして、学生一人ひとりが旗屋学区での減災福祉まちづくり推進に向けた課題と提案について発表を行いました。外部の方々を前にしての発表は緊張した様子でしたが、ゲストの皆さまからは多くの助言、コメントをいただき、多様な視点の大切さ、多彩なアプローチの方法について学びを深めることができました。

2018年度秋学期『減災福祉まちづくり学』総括

2018年度秋学期の『減災福祉まちづくり学』では、以下の3つの段階で学習への理解を深めてきました。
➀まず災害、減災についての基礎的な知識を学ぶとともに、レスキューストックヤードの方から実際の災害現場の実情について講義をいただき、災害、減災を具体的にイメージし、自分事として考えられる力を高めました。
➁そして、災害時、特にリスクの高い高齢者、障害のある方に必要な支援、配慮についての理解を深めるため、福祉の基礎的な知識や災害時の支援に加え、平常時からの取組について、自助、共助、公助の視点から学習を進めました。
➂その上で、多様性に配慮した災害に強いまちづくりを目指し、たいほうキャンパスにあるメアリーホールにてグループワークを行いました。

今学期は特に、学生自らがまちづくりに主体的に参加できる人材となることを目指し、「ともに調べ、考え、提案する」グループワーク形式での授業を2週にわたり取り入れました。12月12日(水)には瀬戸市萩山台を取り上げ、地域力向上委員会委員長の水野様をお招きしました。老朽化した団地の現状と委員会の取り組みについてご講義いただいた後、各グループ内で萩山台の強みと弱みについて整理を行い、減災福祉まちづくりの推進にむけた提案をまとめました。さらに、12月19日(水)には名古屋市都市センターの吉岡様をお招きし、ISM(まちづくり情報システム)のタブレット端末を使用して、熱田区船方学区(本学周辺)または中村区新明学区(名古屋駅周辺)の防災マップづくりを行いました。

学生は必要な情報の選び出しや整理、提案をまとめることの難しさを感じたとともに、自分では考えつかなかった他学生の提案や意見に刺激を受けたようでした。

2018年度春学期『減災福祉まちづくり演習』総括

 「減災福祉まちづくり演習」(担当:経済学部 講師/澤田 景子)では8月2日から3日にかけての1泊2日、第4回目となる「避難所体験学習」を行いました。本学は災害時の避難所としての指定を受けています。授業では「避難所体験学習」に向け、大学が避難所になるとはどういうことなのか、自分たちにできることは何かを問いかけながら以下のような構成で学びを深めていきました。
<災害時を想起する> 
名古屋市港防災センターでの地震・水害・煙体験、大学内の防災・減災設備見学ツアー、災害対応カードゲーム「クロスロード」を通して、災害に遭うとはどういうことなのか、学内や周辺地域の災害リスクや対策はどうなっているのか、災害時に直面するジレンマとは何かについて考えました。

<多様性に配慮した避難所運営について学ぶ>
グループワーク「バリアを探せ!」、避難所運営ゲーム「HUG」を行い、避難生活で求められる配慮や避難所を円滑に運営する上で注意すべき点について理解を深めました。


<避難所運営に向けて>
「避難所体験学習」で実際に設営する避難所のレイアウトを学生らが考案し、福祉避難スペースに設置する段ボールベッド、段ボールトイレなどを作製しました。

<避難所体験学習>
「避難所体験学習」当日は、熱田区役所・レスキューストックヤード・災害ボランティアコーディネーターなごや等多くの方々にご協力いただき、炊き出し訓練から避難スペースの環境設営、避難者グループと受け入れ対応者グループに分かれてのシミュレーション、防災ゲームなど多彩なプログラムを行いました。
避難時のシミュレーションでは、高齢者体験キット、アイマスク、車椅子を使用した要配慮者役と支援者役がペアとなって決められたルートを歩きました。学生らからは「視覚に頼れない状況はすごく不安だった」「(車椅子に乗っていた学生が)階段で持ち上げられた時は怖かった」など様々な反応が聞かれ、要配慮者が直面する災害時のリスクや多様性に配慮した支援の必要性について考えさせられたようです。

上級まちづくり演習(減災福祉)~多様性に配慮した減災意識啓発~

 「上級まちづくり演習(減災福祉)」は、これまで「減災福祉まちづくり学」「減災福祉まちづくり演習」をとおして学んできた基礎的な知識や視点、問題解決に向けて行動する力をいかし、実際の地域向けた情報の発信や主体的に展開できる力を身につけることを目的としています。

 今学期は、特に多様性に配慮した減災意識啓発の活動についての理解を深めるため、
①介護福祉施設における減災対策の課題と改善策の検討
②子供向けの減災意識啓発イベントの実施運営
 という2つを柱に授業を進めました。

 「介護福祉施設における減災対策の課題と改善策の検討」では、基礎的知識について学習した後、実際に特別養護老人ホーム「ひびのファミリア」に訪問し、防災、福祉設備等の見学や取り組みについて説明を受けました。学生たちは、普段見る機会のない要介護高齢者の方々の日々の暮らしを目の当たりにし、福祉施設における減災対策の難しさ、自分たちや地域住民が協力できることは何かを考えさせられました。

 「子ども向けの減災意識啓発イベントの実施」では、名古屋市港防災センター主催の「夏休みまなぼう祭」において、防災教室を実施運営しました。学生は3グループ(防災紙芝居クイズ(地震編)、(水害編)、防災ワークショップ)に分かれ、子どもについての基礎的知識を学ぶことから始まり、企画の検討、イラスト作成やクイズ問題の考案、参加者に賞状を渡すといった参加意欲を高める工夫などを各グループで考えながら、進めていきました。
 当日は、朝から多くの子ども、親御さんたちが参加してくださいました。防災紙芝居クイズでは、子どもらが災害時にとるべき行動についての説明のほかに、実際にみんなで「だんご虫」ポーズをとったり、災害時に使える手話を教えるといった体験型の要素を取り入れたものとなりました。また防災ワークショップは、学生らが子どもたちをサポートしながら、災害時に使える紙コップや紙皿、紙スリッパづくりを行いました。「やりたい!」といって3つの企画すべてに参加してくれる子、子ども以上に熱心に防災グッズを作製する親御さんの姿に学生たちも手ごたえを感じたようでした。

 これらの学習をとおして、学生たちは自分とは異なる世代や状況にある人たちの生活や災害時におかれる状況を想起したり、減災意識啓発のために当事者や地域に対して情報を発信することの大切さについて理解を深める機会となりました。

名古屋発祥のブラインドボクシングを体験しました!

 「減災福祉まちづくり学(瀬戸キャンパス)(担当:経済学部 澤田景子講師)」では、6月5日(火)に第36代、38代東洋太平洋チャンピオンの大橋弘政先生をお招きし、名古屋発祥の視覚障害者のためのスポーツであるブラインドボクシングを体験しました。本授業では、災害に強いまちづくりを考える上で、とりわけ災害時のリスクがより高い高齢者、障害者といった要配慮者の方たちへの支援に目を向け、多様性に配慮した「減災福祉まちづくり」の意識や視点の醸成を目指しています。体験では、アイマスクを着用し、鈴の音を頼りにトレーナーである大橋先生にパンチの打ち込みを行いました。
 2分の打ち込みは想像以上にハードだったようですが、学生らは視覚障害者の方が感じている世界(位置や距離感を掴むことの難しさ、視覚を奪われることの不安感など)への理解が深まるとともに、視覚障害者(競技者)と晴眼者(トレーナー)がともに作り上げるブラインドボクシングの魅力を感じ取ることができたようでした。

2018年度『減災福祉まちづくり』春学期授業が開講されました

 今年度も、「地域商業」「歴史観光」「減災福祉」3分野の授業が開講されています。
名古屋・瀬戸キャンパス共に『減災福祉まちづくり学』は今年度より経済学部/澤田景子講師が担当します。名古屋キャンパスでは、災害史や被災の実態、減災対策等、講義テーマに応じ、名古屋都市センター、レスキューストックヤード、名古屋市防災危機管理局の協力のもと実施されます。瀬戸キャンパスでは「減災」の考え方や、社会制度と個人の関係、まちづくりの概念と手法等を学び、社会で活躍できる人材としての基礎力を養うことを目指します。
 また、名古屋キャンパスの『減災福祉まちづくり演習』も経済学部/澤田景子講師が担当します。「大学が避難所となったら、どうなるか?」を考え、関わる人々の立場について、想像力を養い、実際の行動につなげることを目指します。