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【総合研究所】国際文化講演会を行いました


鎌倉北条氏と南宋禅林―無象静照をめぐる人びと―

 名古屋学院大学国際文化講演会・ワークショップを、2017年12月2日(土)の午後に、 翼館4Fクライン・ホールおよび402会議室にて開催しました。
 
 この催しは、総合研究所が募集した「著名な国内研究者の招待講演」として初めて開催したもので、今年度は、学内共同研究助成「宗教と民族の対立・交流の現代歴史学的研究」グループ(代表:鹿毛敏夫国際文化学部教授)が共催となり、日本中世史(対外関係史)研究で世界的に活躍されている村井章介氏(東京大学名誉教授、立正大学文学部教授)をお招きしました。
 
 まず、前半の講演(90分)には89名の聴衆が集まり、「鎌倉北条氏と南宋禅林―無象静照 (むぞうじょうしょう)をめぐる人びと―」との演題で、鎌倉時代の臨済宗の僧侶で19歳の時に中国宋に渡って径山(杭州)、育王山 (寧波)等で14年間の修行を積み、帰国後に京都の仏心寺を開山、北条貞時に招かれて鎌倉の浄智寺にも住持した無象静照(1234~1306年)の生涯を、史料と年譜を使ってわかりやすく紹介いただきました。
 
 後半の講師と語るワークショップ(60分)では、予想を上回る25名の参加者が集まり、13世紀日本の国際的宗教人としての無象静照の生き方についての質疑応答や、10代の若さで中国に渡って高僧とわたりあった無象を排出した日本の教育環境、東アジアの共通言語としての「漢文」や「漢詩」の意義などについて議論をし、最後に、こうした隠れた先人の国際感覚を ヒントとして、国家や宗教・民族の対立が続く21世紀現代の生き方の指針を語り合いました。
 『東アジアのなかの日本文化』(放送大学教育振興会)、『増補中世日本の内と外』(ちくま学芸文庫)、『日本中世の異文化接触』(東京大学出版会)、『境界史の構想』(敬文舎)など多数の著作をお持ちの村井氏の思想は、国家の枠組みを超えた人間集団のあり方を歴史的にさぐる点に特徴があり、国際人材教育をめざす本学にとって、大切な指針の示唆を与えていただきました。

 またワークショップでは、東海地域の研究者や近隣住民に加えて、国際文化を学ぶ本学3年学生もみずから参加して村井氏に質問するなど、世代を超えた議論を行うことができました。