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【報告】10/28経済学部で特別講義を行いました「行政法」


2021年10月31日、衆議院選挙が行われました。選挙で投票することの重要性への理解を深める目的もあり、2021年10月28日、経済学部「行政法」の授業では前名古屋市議会議員で本学経済学部卒業生である西山あさみさんを招き、政治や自治体議会、議員の役割などについて話して頂きました。

 まず西山さんからは、自分の学生生活の紹介がありました。なんとなく大学に入ったこと、学生時代には勉学ではなく音楽活動に専念していたこと、「先生」と呼ばれる人は基本的に嫌いだったこと、就職活動は全くせずに卒業したことなど、学生時代の状況を紹介していました。

 こうした西山さんがなぜ政治家になったのか。政治にかかわるアルバイトをして、市民からの説明に答えもしないし、答えようともしない政治家が選挙で当選する現実などを見て、自分も議員になろうと決意したとのことでした。

 そして実際に議員となると、20代の名古屋市議会議員は西山さんしかいないこと、そのために議会では「若者」の生活に関係する問題が取り上げられない現実を目の当たりにしました。そこで西山さんは名古屋市議会で、「奨学金返済支援制度」や「ブラックバイト」から身を守るためのとりくみ、若者の「家賃補助」を提案したとのことです。

 また、西山さんは学校の制服などの例を挙げ、議会に対する「陳情」や「請願」などの重要性も紹介しました。

フランス大革命(1789年)での理論的支柱とされるルソーは『社会契約論』(Du Contrat Social)で、適切な市民 citoyenとして行動することで人hommeの権利・自由が守られると主張しています。若い人も積極的に政治に関わること、その結果として若い人たちに関わる問題が政治の場で取り上げられ、若い人たちのための政治が行われることを西山さんは奨学金やブラバイ等の事例を通じて紹介しました。

 学生時代に学業に熱心だったわけでなく、政治家になろうとは全く思ってもいなかった西山さんが政治家になろうと思ったこと、そして議員として活動したこと、とりわけ若い議員がいないことで、行政の場でも「若者」に関わる問題に十分な議論と対応がなされていないといった話に、約150名の学生たちは共感し、真剣に聞き入っていました。西山さんの講演を聞いたのちの学生のレポートには、「西山さんの話に共感できた」、「選挙に行く重要性が理解できた」等との感想が多く寄せられました。

 学生たちのレポートからも、学生たちは選挙に行くこと、政治に関心を持つこと、議会に対して「陳情」や「請願」などを通じて働きかける重要性を認識したと思われます。
                                          文責:飯島滋明(経済学部教員。憲法・行政法)

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