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経済経営研究科博士後期課程修了生 白 明さんが著書を刊行


『複合型産業経営と地域創生 -内モンゴルの6次産業化への日中比較アプローチ- 』出版

本学大学院経済経営研究科経営政策専攻博士後期課程修了生の白 明さんがご自身の博士論文を基にした『複合型産業経営と地域創生-内モンゴルの6次産業化への日中比較アプローチ-』を日本で出版されます。

白 明さんは2010年に本学大学院経済経営研究科経営政策専攻博士前期課程に入学し、2012年に同博士後期課程へ進学。博士後期課程では十名直喜教授(産業システム研究)のもとで学び2015年6月10日に名古屋学院大学博士(経営学)を取得されました。白さんは修了後、内蒙古民族大学の経済管理学院マーケテイング学科にて講師(博士)を務めています。

白さんより本書の紹介文をいただきましたので掲載します。是非、ご一読ください。

■白 明 著 『複合型産業経営と地域創生―内モンゴルの6次産業化への日中比較アプローチ―』 三恵社 2018

本書の趣旨とねらい

本書は、内モンゴル自治区(以降は「内モンゴル」と表す)における「草原産業」の経営と地域づくりについて、日本と内モンゴルの比較視点からアプローチし、如何にして生態系を保全しながら持続可能な発展を図るかという課題に、調査をふまえメスを入れた「産業地域振興論」である。筆者は、生まれ育ちも内モンゴル草原で、幼い頃から草原の変化を自ら経験してきた。物心がつくころ、内モンゴルは緑豊かな草原のイメージだった。しかし、近年の鉱山資源開発、生産請負制などの経済成長戦略に伴い、無計画で衝動的な開発などが行われ、草原の砂漠化及び農牧業の過剰開墾・過放牧などの現象が起きている。したがって、生態環境の悪化が更に深刻化するという悪循環に陥り、結果的に「破壊型開発」となってしまっているのが現状である。それに、いわゆる経済成長の効果も一般住民にそれほど反映されておらず、様々な格差問題(経済成長[GDP] と住民の収入および都市部と農村部の格差など)が生じている。本書では、このような現象(破壊型開発・格差問題など)に警鐘を鳴らしながら、今後の内モンゴルにおける生態系との調和のとれた持続可能な産業経営・地域発展にはどのような戦略が求められているかという課題に、実証調査をふまえながら適正な政策を提言するものである。


本書のテーマに至った主な理由

本書のテーマに至った理由は、主に2つある。1つは、筆者が日本で学んだ先進技術を発展途上である故郷に活かしたいという考えである。
十数年前に1人の外国人留学生として日本に訪れたその時から自分の考え方が日に日に変わっていった。見ず知らずの異国である日本にきて、はじめて自分の故郷への思いがこんなに重いものであるということに気づく。自分の故郷の伝統、地域の良さ、家族への思いの大切さを改めて感じたのである。そして、必ず日本の先進技術などを身につけ、それを発展途上である故郷の発展に活かし、恩返しをしたいと決心したのがこのきっかけであった。2つは、社会的背景にある問題等に対して、自分なりの解決策を提案したいという考えである。近年の内モンゴルにおける急速な発展・変化の背景には、下記のような政策的・社会的メカニズムなどが大きな原因となっていると考えられる。第1に、鉱山資源開発などによる急速な経済成長の下、生態環境が悪化していること。第2に、「生産請負制」による土地使用のあり方は、「草原産業」にそれほど適しておらず、むしろ草原の破壊を促す側面がみられること。第3に、経済成長の効果が一般住民に反映されておらず、格差問題が深刻化していること、などがあげられる。本書では、こうした政策的・社会的メカニズムを浮き彫りにしながら、わが故郷の再生に向けた解決策を提案する。

白 明(BAI MING)さん

<経歴>
1975年 内蒙古自治区通遼市ホルチン左翼后旗生まれ、モンゴル族。
2003年 日本に留学
2009年 金沢星稜大学経済学部 現代マネジメント学科卒業後、JCE日中国際株式会社入社(2010年3月まで)。
2010年 名古屋学院大学経済経営研究科 経営政策専攻博士前期課程入学、2012年修了。
2012年 名古屋学院大学経済経営研究科 経営政策専攻博士後期課程入学、十名直喜教授ゼミにて学ぶ。
2015年 名古屋学院大学大学院博士(経営学)取得。
現在 内蒙古民族大学 経済管理学院マーケテイング学科 講師(博士)。
<研究分野>
地域産業経営、六次産業化経営、中国少数民族経済、企業経営、起業論など。
<単著書>
『複合型産業経営と地域創生―内モンゴルの6次産業化への日中比較アプローチ』
三恵社 2018年5月