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学部の活動

【経済学部】2025年度海外キャリア実習(BIP+)



2025年度から本格始動

経済学部において2025年度から本格始動した「海外キャリア実習」(BIP+)。本実習では、現場を自らの目で見て、肌で感じ、食で味わい、この地域の特色である自治体の海外での産業支援や県内に暮らす多くの外国人住民との共生について深く考察するきっかけを提供します。そして将来公務員や国際ビジネスに関連する業務に携わるにあたって、大学在学中に身につけておくべき知識や技術などを参加学生自身で理解し、今後の大学生活に活かすことができるようになることを目標に掲げています。

9月の説明会から11月の選考を経て、将来公務員(中央・地方)や国際ビジネスに携わることを希望している現在1~2年生4名の参加者が選ばれました。本プログラムは、経済学部の中期アクションプランにそって、経済学部をリードするブレークスルー25育成の一環でもあります。

事前学習

12月16日に2回目の事前学習会を行いました。
今回は、タイ・バンコクに駐在する愛知県職員からリモートを介して直接お話をお伺いすることができました。
講義の最後に、愛知県職員から「日本の地方自治体と外国政府・地方政府との連携が増加する中、地方自治体職員に求められているスキル・経験とは?」といった課題を頂戴しました。3月の現地渡航までに上記課題について、各自で情報収集し、学生それぞれの視点から回答を準備し、現地で報告する計画です。

今後、学生とともに、十分な事前学習と準備を重ね、単なる「海外旅行」ではない、より効果的な海外実習としていきたいと考えています。また、現地での学びを経て、事後学習では、再度同様の課題への回答を整理する計画です。事前に考えた回答とのギャップ(成長)も楽しみです。

海外キャリア実習(BIP+)

2026年3月5日から10日までの6日間、タイ・バンコクにおいて本実習を実施しました。本年度より経済学部からの財政的支援を受けたことで、昨年度のパイロット・プロジェクトと比較し、移動に伴う諸リスクや学生の負担が軽減され、より安全かつ円滑な実施が可能となりました。本プログラムの選考にあたっては、9月に実施した説明会の参加者のなかから、学業成績やキャリア形成への意欲、適性などを総合的に判断し、最終的に4名の学生を選抜しました。
事前学習では、現地訪問先である愛知県バンコク産業情報センターからリモートでのレクチャーを受け、提示された課題について各自が調査・研究を行いました。その成果は「コンセプト・図解(概要図)」として1枚にまとめ、現地での報告に活用しました。

渡航前には合計5回の事前学習を実施し、直前にはJTBによる「安全管理レクチャー」を行い、現地の最新情報や危機管理、初めて海外へ渡航する学生の不安解消に努めました。

海外で活躍する地方自治体職員

昨年度に引き続き、タイ・バンコクを拠点にASEANおよび南アジア諸国を管轄する愛知県および福岡県の現地駐在職員の方々より、直接お話を伺う貴重な機会を得ました。学生たちは、事前に提示された課題に基づき、現地の最前線で働く方々に対してプレゼンテーションを行い、活発な意見交換を実施しました。自治体の海外業務の実際を肌で感じることで、自身のキャリア形成を多角的に考える契機となりました。

また、愛知県バンコク産業情報センターでの報告会には、日本から児島学部長をはじめとする教職員もオンラインで出席しました。学生のプレゼンテーションに加え、学部長による挨拶や本学部が取り組むグローバル教育プログラムの紹介等も行われ、現地拠点と大学間の連携を深める有意義な情報交換の場となりました。

都道府県による国際戦略・役割の違い

将来、公務員や地元企業、あるいはグローバルな舞台での活躍を目指す学生にとって、愛知県と福岡県という異なる背景を持つ自治体の国際戦略を比較し、その役割の違いを学ぶことは極めて有意義な経験となりました。
海外拠点における各自治体職員の役割には、それぞれの地域の産業構造や戦略的目標が色濃く反映されています。例えば、製造業の集積地である愛知県と、アジアの玄関口である福岡県では、現地での支援内容やアプローチに独自の特色が見られます。
一方で、現地では各自治体が個別に活動するだけでなく、必要に応じて緊密に連携し、タイ・バンコクにおいて合同で事業を展開している実態も知ることができました。
地方自治体が互いの強みを活かしながら「チーム・ジャパン」として取り組む姿に触れたことは、学生たちが地域に根ざした国際的な視点で地域振興や国際貢献のあり方を考える貴重な契機となりました。

地元企業の海外事業展開

今回は愛知県を代表する自動車部品メーカー、トヨタ紡織株式会社の現地法人であるトヨタ紡織サイアムメタル(Toyota Boshoku Siam Metal Co., Ltd.)を訪問することができました。同社は、約3万点に及ぶ自動車部品のなかでも、ドライバーの安全に直結するシート製品の製造を担う、日本のものづくりの品質を支える中核企業です。
本研修では、同社独自の人材育成プログラム「VA Dojo(VA道場)」についてお話を伺いました。これは、社員一人ひとりが部品一つひとつの「価値(Value)」を再認識することで、日常業務における品質管理の徹底、コスト削減、そしてさらなる品質向上を目指す取組です。現場における「価値の追求」の重要性を説く真摯な姿勢は、学生たちにとって大きな刺激となりました。
また、同社は環境保護や地域貢献においても先進的な取組を展開されています。社員食堂から排出される残飯からバイオガスを抽出するとともに、生産された堆肥を地域へ還元する循環型システムを構築されています。その一環として、工場敷地内で栽培された新鮮な野菜は、社員食堂でサラダバーとして提供されています。私たちも訪問時に、その野菜を実際に頂く機会を得ました。こうした現地に根ざした持続可能な事業運営や、社員の福利厚生を重んじる企業姿勢に触れることで、海外事業展開の多面的な意義を深く学ぶことができました。

現地大学生との交流

今年度は、タイにおける「日本型ものづくり」教育に取り組む泰日工業大学(TNI)を訪問しました。土曜日かつ期末試験期間中という多忙な時期にもかかわらず、コンキット副学長、高田先生をはじめ、グローバルコミュニケーション学部の学生の皆様に温かくお迎えいただきました。
コンキット副学長との面談では、現地学生のキャリア意識や同大学の独自の教育方針、さらには日本との積極的な交流事業について多角的な視点からお話を伺うことができました。特に、日本企業のニーズに応える人材育成のあり方については、本学部の学生にとっても自身のキャリアを考える上での大きな示唆となりました。
また、高田先生のご案内により、学食でのランチを交えたキャンパスツアーを実施していただきました。ツアー中には、TNIの学生と本学学生との直接的な交流の機会を設けていただき、同世代の学生が抱く将来の展望や学習のモチベーションに触れることができました。この交流を通じて、学生たちは言語の壁を越えたコミュニケーションの重要性と、異文化理解の深化を肌で感じる貴重な体験を得ました。

最後に

本年度は、学部からの多大なるご支援を賜り、学生たちはロジスティクス(移動・滞在等)面の不安を抱くことなく、現地での実習に専念することができました。
本実習の真の目的は、現地で活躍する地方自治体職員の職責や、地元企業の海外展開における実情と課題を肌で「体感」することにあります。この経験を通じて、学生たちが残りの学生生活の指針を自ら見出し、将来のキャリアにおいて、激動する国際情勢のもとで地域社会や地元へ貢献・還元できる人材へと成長するための、確かな一歩を踏み出すことを目指しています。
こうした教育的成果を最大化し、安定的に継続させるためには、渡航前後の丁寧な学習指導、および安全・円滑な実施を支えるロジスティクス面での支援が不可欠です。

2026年度に向けて

本実習は、2026年度も継続して実施する計画です。今年度の成果と知見を反映し、さらに充実した海外キャリア教育プログラムへと発展させて行きたいと思います。

■昨年度の様子はこちら
【経済学部】海外研修パイロットプロジェクト(BIP+) :https://www.ngu.jp/attempt/e_20250311/
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