2016年12月26日(月)

国際文化学部で公開授業を開催しました

「人こそが人を支援できるということ〜NGO災害支援の現場から〜」

 2016年12月19日、国際文化学部国際協力学科「NPO・NGO論(担当:佐伯奈津子)」では、合田茂広氏(国際交流NGO ピースボート)をお招きして、公開授業「人こそが人を支援できるということ〜NGO災害支援の現場から〜」を開催しました。


合田氏は、大学時代、ピースボートの世界一周の旅に参加され、南アフリカの刑務所における更正プログラム(非暴力トレーニング)を見学するなどしたことから、もっと世界を知りたいという気持ちが強くなったそうです。それで、卒業後の進路を「会社員になる」か、「南アフリカの刑務所の非暴力トレーニングのファシリテーターとして働く」かと迷い、熟考した結果、人びとの出会い、きっかけづくりのできる場として、ピースボートを選択されました。

 2009年9月、台風22号によって被害を受けたフィリピンで、自然災害が平等に被害をもたらすわけではないことを知り、スラムへの支援をおこなったそうです。すると、2011年東日本大震災では、このスラムの子どもたちがカンパを集めてくれ、さらに2013年に台風30号でフィリピンが被害を受けたときには、石巻の人びとが募金活動を率先しました。

 このような経験から、「友だちになればいい支援もおこなえる」と考え、合田氏は国際協力より国際交流に力を入れているのだそうです。

 

 講義の前にアイスブレイクをしました。合田氏は「隣の人と、可能なかぎり指相撲をしてください」と指示をされました。少しの時間のあと、この指示をどう受け取り、どう行動したかを問われました。「勝負に勝つ」ことを考えたか、「回数」を増やすことを考えたか、そこに固定観念が働いてしまっていることなどを学生は身をもって知らされました。

 合田氏は、目的を果たすためには、固定観念にとらわれず、なすべきことをよく検討することの重要性にも気付かせてくださいました。実際、阪神・淡路大震災では、ボランティアが行っても被災地・被災者に迷惑がかかるというネガティブな学びがあり、2011年東日本大震災でも同様のことが指摘されました。しかし、合田氏は、「1人のプロではなく、100人の志ある素人の力を」という思いから、ボランティア体制を整備することによって、後に「石巻モデル」と呼ばれる行政と民間団体、縦と横の連携を可能にしました。 
合田氏に続いて、井上綾乃さん(明治学院大学4年生)からも、岩手県大槌町での復興支援の経験が紹介されました。心を動かされる経験です。


受講学生からの質問に対し、合田氏は、知り、出会い、行動すること、そして自分の支援についていつまでも問い続けることが、よりよい支援をするために必要なことだと答えてくださいました。

 合田氏の豊かな経験に基づいた示唆に富むお話と、井上さんの学生目線の体験談は、どちらも受講学生に刺激を与えてくれるものでした。
 

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